仲介手数料の値引きは可能！実際の交渉方法やポイントを解説

「仲介手数料って値引きしてもらえるの？」

「値引き交渉ってどうやるの？」

などと仲介手数料の値引き交渉をお考えですね。

仲介手数料とは、不動産会社の売却活動費と成功報酬を含んだ手数料のことです。

仲介手数料は不動産の売却費用の中で最も大きな費用のため、「なるべくなら安くしたい」と考える人も多いでしょう。

結論から言うと、仲介手数料の値引き交渉はおすすめしません。

本記事では、仲介手数料はどう言えば値引きしてもらえるか、なぜ値引きをおすすめしないかなど詳しく解説しています。

仲介手数料の値引きを交渉する前に、しっかり確認しましょう。

１．仲介手数料の値引きは可能

不動産を売却するときに、「不動産会社に支払う仲介手数料が、少しでも安くならないか」と多くの人が思いますよね。

実は、仲介手数料の値引きはしてもらえます。

なぜなら、仲介手数料は上限しか法律上決まっておらず、上限額以下なら各不動産会社が自由に設定できるからです。

たとえば、2,000万円で不動産売却をしたとき、仲介手数料は最大72万6,000円となります。

最大72万6,000円のため、交渉次第で72万6,000円以下となる可能性があるのです。

ただし、仲介手数料を値引くということは、不動産会社の不利益となります。

仲介手数料は不動産会社の売却活動費や報酬でもあるため、値引き交渉を喜ぶ不動産会社はいません。

会社にとって不利益になるのに仲介手数料を値引いてくれたのなら、必ずその不動産会社と契約するようにしましょう。

１－１．仲介手数料はいつ払う？

仲介手数料は成功報酬のため、不動産会社との契約時に支払うことはありません。

仲介手数料を支払うタイミングは、次の2つのパターンがあります。

どちらのパターンになるかは、不動産会社や地域によって異なります。

売買契約時と引き渡し完了時に半額ずつ支払うなら、費用を準備する必要があります。

引き渡し時に全額を支払うなら、買い手から売却代金を受け取ってから支払うため、費用を準備する必要はありません。

不動産会社によっては、仲介手数料支払いのタイミングを選択できます。

仲介手数料の支払いはいつになるか、不動産会社と契約する前に必ず確認しましょう。

１－２．仲介手数料はどれくらい払う？

仲介手数料の上限額は、次の計算式で算出できます。

たとえば、売却価格が2,000万円のときは、次のような計算となります。

このように2,000万円で不動産を売却したら、72万6,000円の仲介手数料となるのです。

不動産査定をした際に、どれくらい仲介手数料が最大でかかるか、自分で見積もってみましょう。

２．仲介手数料の値引き交渉の４つのポイント

仲介手数料を値引いてもらうためには、交渉が大切です。

交渉の方法を間違えると、仲介手数料を値引いてもらうどころか、不動産会社との関係が悪くなります。

値引き交渉のポイントは、次の4つです。

仲介手数料を値引いてもらうポイントを、順番に詳しく確認しましょう。

ポイント１．不動産会社と契約する前に相談する

仲介手数料の値引き交渉は、不動産会社と契約する前に行いましょう。

なぜなら、契約後は十中八九、値引いてもらえないからです。

また、「交渉する」というより、「相談する」ようにしましょう。

たとえば、「値引きしてください」と強く言わず、「値引きは可能ですか」と控えめに伺うことです。

このようなポイントをおさえて、仲介手数料の値引きを不動産会社に相談しましょう。

ポイント２．値引きしてもらいたい理由を伝える

契約前に不動産会社に値引きを相談する際に、値引きしてもらいたい理由を伝えましょう。

理由もなく値引きを相談しても、まともに取り合えてもらえません。

たとえば、介護や教育のため経済状況が厳しく、売却費用を抑えたいといった理由です。

正直に理由を伝えると、仲介手数料の値引きを検討してもらえるでしょう。

ポイント３．専任媒介契約を結ぶ約束をする

仲介手数料の値引きは不動産会社にとって、メリットがありません。

値引いてもらう代わりにメリットを提示すると、値引きしてもらえる可能性が高まります。

たとえば、専任媒介契約または専属専任媒介契約を結ぶことを約束しましょう。

専任媒介契約や専属専任媒介契約は、一般媒介契約と異なり、並行して他社に売却を依頼できません。

つまり、専任媒介契約や専属専任媒介契約は、不動産会社にとって他社に顧客を取られないといったメリットがあるのです。

そのため仲介手数料の値引きは、「値引きをしてくれたら、専任媒介契約を結びます」といったことを伝えながら交渉しましょう。

ポイント４．規模の小さい不動産会社を選ぶ

仲介手数料の値引きを交渉するなら、地元密着の規模の小さな不動産会社を選びましょう。

なぜなら、規模の小さい不動産会社は、大手より顧客獲得に積極的だからです。

また、社長が対応するような小さい不動産会社なら、大手と違って自由に仲介手数料を割引してもらえます。

そのため仲介手数料の値引きを交渉するなら、規模の小さい不動産会社がおすすめです。

３．実践！仲介手数料の値引き交渉に使えるフレーズ３選

ここまで仲介手数料の値引きについて見てきて、「実際にどう言えば良いの？」と思う人も多いはずです。

実際の交渉では、「～なので、仲介手数料は少し安くなりませんか」というように担当者に訊きましょう。

ただ、これだけでは交渉として弱いため、さらに値引き交渉で使える3つのフレーズを紹介します。

3つのフレーズについて、詳しく解説します。

フレーズ１．「手数料が２％ならすぐに契約します」

具体的な数字を言うことで値引きしてもらいやすくなります。

仲介手数料の上限は売却価格の3%で、次の計算式通りの金額です。

3%を2%にしてもらうと、1%分安くなるのです。

たとえば、売却価格2,000万円だと、3%なら72万6,000円、2%なら50万6,000円となります。

つまり、1%分の22万円の値引きとなるのです。

仲介手数料の知識があることも、それとなく示すことができ、交渉しやすくなります。

ただし、具体的な数字を使うと、それ以上の値引きは期待できないことも覚えておきましょう。

フレーズ２．「こちらの手数料が安い会社も検討しています」

仲介手数料が安い不動産会社を引き合いに出す手もあります。

この場合は、実際に手数料が安い不動産会社を調べて広告などを持っていきましょう。

ただし、比較対象を持ち出すと、気を悪くする不動産会社もいます。

ただでさえ、値引き交渉は不動産会社にとって好ましくありません。

「こちらの不動産会社も検討しています」と言い、理由を聞かれたときに「仲介手数料が安いから」と控えめに言うと嫌みがないでしょう。

フレーズ３．「手数料がもう少し安ければ、ぜひお願いしたい」

紹介した2つのフレーズは、不動産会社との駆け引きが必要です。

駆け引きが苦手な人は、「ぜひ契約したい」という気持ちを前面に出して交渉しましょう。

「いますぐ契約したいのですが、予算が厳しいため、少しだけでも仲介手数料を安くしてもらえませんか」と正直に言うのです。

担当者に「あなたにお願いしたいのですが」と言うのも良いでしょう。

熱意を込めて「契約したい」と伝えれば、値引きしてもらえる可能性があります。

４．仲介手数料を値引いてもらいやすい２つの条件

仲介手数料の値引きは、交渉すれば絶対にしてもらえるものではありません。

ただし、値引きしてもらいやすい条件はあります。

仲介手数料を値引いてもらいやすい条件は、次の2つです。

このような理由だと、なぜ値引きしてもらいやすいのか、詳しく確認しましょう。

条件１．売却物件の条件が良い

売却する不動産の条件が良いと、仲介手数料の値引きをしてもらいやすいです。

なぜなら、不動産の条件が良いとすぐに売却できるため、不動産会社が売却活動にかける費用を抑えられるからです。

不動産の条件が良いとは、立地や不動産の状態といった「不動産の売れやすさ」のことを指します。

つまり売れやすい不動産なら、仲介手数料の値引き交渉が成立しやすいのです。

条件２．不動産会社が両手取引をしている

不動産会社が両手取引をしていると、仲介手数料を値引きしてくれる可能性があります。

両手取引とは、売り手と買い手の両方から仲介手数料を取ることです。

反対に、売り手または買い手のどちらかから仲介手数料を取ることを、片手取引と言います。

片手取引だと、会社の利益となる仲介手数料が片方からしか受け取れません。

そのため、仲介手数料を値引きしてもらいにくいのです。

両手取引をしている不動産会社なら、売り手から手数料を取らなくても、買い手から取れます。

そのため、仲介手数料を値引きしてもらえる可能性が高いのです。

５．損するかも！値引き交渉をする２つのデメリット

仲介手数料の値引き交渉について見てきましたが、値引き交渉にはデメリットがあります。

値引き交渉は、次の2つのようなデメリットがあります。

仲介手数料の値引きを交渉するなら、絶対にデメリットも理解しておきましょう。

デメリット１．不動産会社と関係が悪くなる可能性がある

仲介手数料を値切ることで、不動産会社との関係が悪くなることがあります。

最悪、「値切るなら別の不動産会社に行けば良い」と契約さえできない可能性があるのです。

契約できたとしても、売却が完了するまで不動産会社と気まずい関係が続くこともあります。

そのため不動産会社とすっきりした関係でいたい人は、値引き交渉はおすすめしません。

デメリット２．不動産会社が積極的に動いてくれない可能性がある

値切ったことで、不動産会社が売却活動を積極的にしてくれない可能性があります。

不動産会社が売却活動を積極的にしてくれないと、買い手が見つからず売却できません。

不動産会社との契約はいつでも解約できますが、解約までの売却活動費を請求されます。

早く確実に売却したいなら、仲介手数料の値引きは交渉しない方が良いでしょう。

６．交渉以外にも！仲介手数料を抑える方法

「不動産会社との関係は悪くしたくない」

「交渉できなさそう」

という人は、はじめから仲介手数料の安い不動産会社に依頼しましょう。

仲介手数料を割引している不動産会社は多くあります。

不動産会社によっては、売り手なら仲介手数料が無料の会社もあるのです。

また、期間限定で仲介手数料値引きキャンペーンをしている不動産会社もあります。

このような不動産会社なら、仲介手数料を交渉しなくても、仲介手数料を抑えられるのです。

仲介手数料を抑えたいなら、デメリットのある値引き交渉をするより、仲介手数料を割引している不動産会社に依頼しましょう。

７．仲介手数料の値引きはおすすめしない！高く売ってくれる不動産会社を見つけよう

仲介手数料の値引きはデメリットが大きく、おすすめしません。

「でも、売却費用を抑えたい」という人は、仲介手数料が安い不動産会社を選ぶ以外に、不動産を高く売ってくれる不動産会社を選ぶという手もあるのです。

不動産を高く売ってくれる不動産会社は、一括査定サイトを利用すると手軽に見つけられます。

一括査定サイトなら、複数の不動産会社に一斉に査定依頼でき、査定結果を見比べられるのです。

不動産会社を1軒ずつ回る必要もなく、忙しい人でも簡単に不動産会社を見つけられます。

さらに、近所の不動産会社を知らなくても、多くの不動産会社に出会えるのです。

不動産売却は一括査定サイトを活用し、高く売却してくれる不動産会社に依頼しましょう。

７－１．信頼できる不動産会社の判断基準

複数の不動産会社に依頼すると、「どの会社を選べば良いか分からない」と迷う人も多いはずです。

信頼できる不動産会社は、次のような基準で判断しましょう。

このような不動産会社なら、あなたの不動産を確実に売却してくれるでしょう。

７－２．おすすめの一括査定サイト

「不動産会社の選び方は分かったけど、どんな一括査定サイトを利用すれば良いの？」と言う人もいるでしょう。

適当な一括査定サイトを利用すると、依頼できる不動産会社が少ないといった問題に直面します。

そこで、おすすめの一括査定サイトは次の2つです。

どのような一括査定サイトか順に説明します。

サイト１．イエウール

イエウールは、全国1,600社の不動産会社と提携している不動産一括査定サイトです。

大手から地域密着まで様々な不動産会社の中から、最大6社に査定を依頼できます。

たとえ地方の不動産でも、複数の不動産会社を見つけられるのです。

さらに、イエウールはクレームの多い不動産会社の提携を解除しています。

そのため、強引でしつこい不動産会社と出会う確率が非常に低いです。

安心して利用できるため、不動産を売却したい人はイエウールを活用しましょう。

サイト２．HOME4U

HOME4Uは、全国1,300社の不動産会社と提携している不動産一括査定サイトです。

一括査定サイトの中でも老舗で、これまでに40万件以上の査定を行っています。

HOME4Uが厳選した優良企業のみと提携していることも特徴です。

長年培ったノウハウで優良企業を見極めているため、悪徳な不動産会社と出会いません。

さらに、電話相談や入力代行といったサービスもあり、利用者をサポートしてくれます。

イエウールと併用し、より多くの不動産会社に査定依頼しましょう。

まとめ

仲介手数料の値引き交渉は、おすすめしません。

なぜなら、不動産会社との関係が悪くなり、不動産を売却できなくなる可能性があるからです。

売却費用を抑えたいなら、仲介手数料の値引き以外に次の2つの方法があります。

このような不動産会社は、一括査定サイトを活用すると手軽に見つけられます。

一括査定を利用して信頼できる不動産会社を見つけ、不動産売却を成功させましょう！